◯九十八番(伊藤勝人君) おはようございます。自由民主党愛知県議員団を代表いたしまして、大村知事の県政運営に臨む基本姿勢と県政の諸問題について、順次質問をしてまいります。
 質問の第一は、今後の県政運営についてであります。
 初めに、県政運営に臨む基本姿勢についてお伺いをいたします。
 大村知事は、二月三日の愛知県知事選挙において、二期八年の実績と積極的な政治姿勢が評価され、見事再選を果たされました。しかも、知事選史上最多の得票数と、八割を超える過去最多の得票率を得られましたことはまことにすばらしい結果であり、心からお祝いを申し上げます。
 この結果は、選挙戦を通して、大村知事がこれまでの実績をもとに県内五十四市町村の全てを、都市部だけでなく山間部の奥地から離島までくまなく回られ、各界、各層から広範な支持を集められた結果だと思っています。
 知事は、今回の選挙戦において、二〇二七年のリニア中央新幹線の開業を見据えたまちづくりを進め、二〇二二年のジブリパーク開業等を起爆剤にさらに成長を目指すと力強く訴えてこられました。これまでに打ち出された大型事業等の施策を今後四年間でどう結実させていかれるのか、その取り組みが期待されているところであります。
 我が党県議団といたしましても、県政の最大会派としてともに手を携え、力を合わせて県民福祉の向上と活力にあふれた魅力ある愛知づくりを目指して、大村知事を全力で支援させていただくことをお約束するものであります。
 さて、本年は元号が平成から変わる節目の年であります。本県にとっても、これからの四年間は新しい時代へのスタートとなります。本県を新しい時代に向かって力強く前進させ、さらに豊かな地域へと発展させるためには、知事の強いリーダーシップと行政手腕にかかっているといっても過言ではありません。
 そこでお尋ねをいたします。
 大村県政三期目のスタートに当たって、新しい愛知づくりをどのように進めていかれるのか、知事の抱負と決意をお伺いいたします。
 次に、新しいあいちビジョンについてお伺いをいたします。
 大村知事は、このたびの選挙の公約であるあいち重点政策ファイル330プラス1において、ジブリパークを二〇二二年に実現、リニア大交流圏の形成など十二の政策の柱のもと、具体的な施策を示されました。
 知事が選挙戦で訴えられてこられた日本一元気な愛知をつくり、日本の未来をつくっていくためには、知事の思いや政策を行政の計画、ビジョンに落とし込み、県庁全体が一丸となって、具体的な施策を着実に実行していく必要があります。
 現在の本県の総合計画に当たるあいちビジョン二〇二〇は、五年前の二〇一四年三月に策定されました。ビジョンの中で、知事は二〇二七年に予定されているリニア中央新幹線の東京─名古屋間の開業を見据えた大都市圏づくりの方向性を示され、この五年間、みずから先頭に立って、さまざまな政策の実現に取り組んでこられました。
 この間、経済・雇用環境は比較的良好な状況が続き、県内総生産は大阪府を抜いて全国二位になるなど、目に見える成果があらわれてきたのではないかと感じております。
 その一方で、本県を取り巻く社会経済環境を見渡しますと、さまざまな変化が生じてきています。
 例えば、これまで増加が続いておりました本県の人口は、二年前に初めて自然減に転じております。間もなく訪れる人口減少社会に向けて、将来像をどう描き、地域づくりをどのように進めていくかが、今後、本県にとって重要なテーマとなってまいります。
 また、長寿社会の到来により、九十歳、百歳まで生きることが珍しくない世の中になる中で、働き方や学び方、余暇の過ごし方など、生き方に対する人々の価値観も大きく変わっていくのではないかと考えられます。
 さらに、近年、我が国ではIoTや人工知脳(AI)といった第四次産業革命と言われる技術革新の波が押し寄せ、大きな社会変革を迎えようとしております。
 また、ジブリパークやアジア競技大会など、ビジョン策定時にはなかったビッグプロジェクトも動き出しています。
 こうした中で、現行のあいちビジョン二〇二〇について、二〇二〇年度で計画期間が終了となることから、今後、新しいあいちビジョンの策定に向けた検討が進められるものと伺っております。
 そこでお伺いをいたします。
 新しいビジョンについて、これからの愛知の課題をどう認識され、どのような方針で策定していかれるのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 質問の第二は、行財政運営についてであります。
 初めに、県税収入の見通しと今後の財政運営についてお尋ねをいたします。
 まず、県税収入の見通しについてであります。
 我が国の経済は、企業収益が過去最高の水準で推移する中で、設備投資が増加するとともに、雇用・所得環境の改善により個人消費の持ち直しが続くなど、経済の好循環は着実に回りつつあります。先行きにつきましても、地域や中小事業者を含めた経済の好循環のさらなる拡大が期待をされておりますが、通商問題の動向が世界経済に与える影響、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響等に留意する必要があります。
 こうした経済情勢の中、来年度の当初予算案における県税収入は、本年度の当初予算額を百億円上回る一兆一千八百十七億円が計上をされております。
 そこでお尋ねをいたします。
 来年度の県税収入をどのような見通しのもとで計上されてみえるのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 続いて、今後の財政運営についてお伺いをいたします。
 平成三十一年度の当初予算では、県債残高を前年度から四百億円以上縮減した上で、財政調整基金の残高を確保するなど、財政の健全化にも配慮された予算編成であったと認識をしております。
 しかしながら、二カ年にわたる財源確保を行った上で、一千億円を超える基金の取り崩しを計上しなければ予算が編成できない状況については、今回も変わりませんでした。リーマンショック時の急激かつ大幅な税収減に見舞われてから十年が経過をしておりますが、依然として厳しい状況が継続しております。
 こうした中にあっても、県民の多様なニーズに的確に応えつつ、中長期的な視点を持ちながら、地域の活性化に向けた取り組みや将来の税源涵養に向けた取り組みを着実に推進することが求められております。とりわけ防災・減災対策を初めとする県民の安全・安心な暮らしを確保するための施策はおろそかにはできません。近年、自然災害が多発する傾向にある中で、災害復旧など多額の負担が必要となる突発的な事態に対しても、迅速かつ的確に対応するための財政基盤が必要であると考えます。
 そこでお尋ねをいたします。
 決して余裕があるとは言えない財政状況の中でも、愛知の将来の発展を目指すとともに、それを支える財政基盤の確立に向け、今後の財政運営についてどのように取り組んでいかれるのか、知事の御所見を伺います。
 次に、行財政改革の取り組みについてお伺いをいたします。
 本県は、昭和六十年以降、累次の行革大綱のもとで積極的に行財政改革に取り組んできました。特に戦後初の赤字決算となった平成十年度に策定された第三次行革大綱以降は、職員定数や事務事業等の大幅な削減に取り組み、厳しい財政状況に対応してきたところであります。
 現在は、平成二十六年十二月に策定されたしなやか県庁創造プランに基づく取り組みが進められておりますが、これまでの取り組みの結果、もはや職員定数の削減を初めとした量的な削減余地は極めて限られているのではないのか、現場ではむしろ人が足りないのではないのかといったことを懸念しております。
 不断の行財政改革に取り組むことは重要でありますが、我が党県議団といたしましては、人材、資産、財源等の県の持つ限られた経営資源を最大限に活用しながら行財政改革を一層強力かつ速やかに進めていくことに加え、職員定数の管理については、職員の皆さんの負担増加にも配慮することをあわせて要望しているところであります。
 また、組織については、本年四月に局制の導入を初めとした本庁組織の再編を実施することが決定されましたが、これにより知事部局の皆さん方が仕事をしやすく、県民の皆さんにとってわかりやすくなることが期待をされています。
 しなやか県庁創造プランの取り組みは、五年間の計画期間のうち四年が経過し、来年度が最終年度となっております。まずは、今後の一年余りの間に取り組みの総仕上げを行っていくことが肝要でありますが、それとあわせて、プラン終了後の行財政改革の推進の方向性を定めていく時期ではないのかと思います。
 このたび、知事の選挙公約において、AIやロボティクスなどICTの活用や働き方の見直し等を軸とした次期行革大綱の策定が盛り込まれたところであります。今後、愛知の未来を切り開く投資を行っていくためには、現場の声を十分にくみ取りながら、それを下支えする行財政改革を進めていくことが必要不可欠であると思います。
 そこでお尋ねをいたします。
 しなやか県庁創造プランによるこれまでの取り組みの成果をどのように認識してみえるのか、また、プラン終了後の行財政改革にどのように取り組んでいかれるのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 質問の第三は、新しい時代に飛躍する愛知づくりについてであります。
 初めに、地球温暖化対策の推進についてお伺いをいたします。
 私はこの冬に自動車で福井にまいりました。その際には例年と状況が違っていました。積雪が少なく、ノーマルタイヤでも走行することができました。気象庁によれば、北陸から九州北部にかけての日本海側では積雪の減少傾向が見られるとのことであります。これも地球温暖化の影響ではないのかと感じたところであります。
 また、昨年夏は、日本各地において記録的な猛暑が続き、大雨やたび重なる台風により大きな被害が発生をいたしました。
 気象庁はこうした異常気象の原因の一つとして、地球温暖化の進行を掲げております。海外でも、異常気象による災害が発生し、甚大な被害をもたらしており、世界気象機関(WMO)は、本年一月の北米における極端な寒波や、オーストラリアでの猛暑等の一連の異常気象について、地球温暖化との関連を指摘しています。
 これらの状況を踏まえますと、世界各地で地球温暖化の影響があらわれており、早急に実効性のある対策を進めていく必要があります。
 昨年十二月に開催されました国連気候変動枠組条約第二十四回締約国会議(COP24)において、温室効果ガスの排出削減に向けた新たな国際枠組み、パリ協定の運用のための実施指針が採択され、我が国を初め、世界各国が共通ルールのもとで地球温暖化対策を本格的に実施することとなっております。
 本県では、昨年十月に制定をした愛知県地球温暖化対策推進条例のもと、あいち地球温暖化防止戦略二〇三〇に基づき、県民、事業者、市町村など全ての主体の参加により地球温暖化対策を推進しているところであります。
 本県には、愛知万博を初めとする国際的環境イベントを通じて醸成された県民の高い環境意識や厚い産業、技術の集積といった強みがあります。豊富な太陽エネルギーや、自動車の利用率が高いことを背景に、住宅用太陽光発電施設の設置基数やEV、PHV、FCVの総普及台数が全国一という地域資源、そして特徴を捉え、愛知らしさを生かした取り組みを積極的に推進すべきと考えています。
 そこでお尋ねをいたします。
 本県の特性を生かした愛知ならではの地球温暖化対策をどのように進めていかれるのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、水素エネルギーを活用した社会づくりについてお伺いをいたします。
 石油や天然ガスといった化石燃料は、我が国の近代化、さらには、戦後の高度経済成長を支えてきた重要な資源であります。
 その一方で、化石燃料の大量消費に伴うCO2などの温室効果ガスの増加は、昨今の世界的な異常気象や、それに伴う自然災害に見られるように、我々人類の生存にとって深刻な影響を与えると言われております。
 また、化石燃料を初めとする天然資源に恵まれない我が国は、その約九割を海外に依存している構造的な脆弱性を抱えております。特に石油は、約九割を中東地域から輸入しているため、政治情勢の変化によって、安定的な確保に大きな影響を受ける状況にあります。
 こうした中、私は、地球温暖化等の環境負荷とエネルギーセキュリティーという二つの問題を解決するためのキーワードとなるのは水素であると考えております。
 水素は、利用段階ではCO2を排出いたしません。また、水素製造過程でCO2を集中的かつ効率よく削減したり、太陽光発電等の再生可能エネルギーを利用することでCO2排出量削減に貢献ができます。
 また、水素は現在、天然ガスやナフサ等の化石燃料からつくられておりますが、海外の安価な資源や再生可能エネルギーからも製造できるため、水素製造にさまざまな原料を用いることで、リスクの少ない調達先を選択することが可能となります。
 日本の水素技術は世界最先端であり、水素関連の特許の数と質の高さは他国の追随を許さないと言われておりますし、水素製造プラントや水素ステーション等のインフラ整備を進めることで、新たな設備投資を、あるいは雇用を生み出します。
 自動車産業を初め、さまざまな分野で物づくりを支える企業や、トップレベルの理工系人材が集まる大学が集積している本県において、水素を活用する技術開発やインフラ整備等に積極的に取り組むことで、本県産業のさらなる振興につながっていくのではないかと思います。さらに、その先、エネルギー輸出国、考えるだけでもわくわく楽しい思いをするのではないのでしょうか。
 これらの観点から、我が党県議団は、昨年十二月三日に大村知事にお渡しした、あいちの魅力向上に関する提言の中で、臨海部に大規模な水素エネルギーの供給拠点を構築し、大規模水素発電所を整備建設して、県内の産業、物流、家庭等に水素や電気を供給するとともに、水素を起点とした新しい産業と雇用を創出すべきであると提言をいたしました。
 そこでお尋ねをいたします。
 水素の重要性に鑑み、本県として水素エネルギーを活用した社会づくりにどのように取り組んでいかれるのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、愛知県国際展示場のオープニング行事についてお伺いをいたします。
 愛知県国際展示場、アイチ・スカイ・エキスポは、開業までおおむね残り六カ月となりました。世界に開かれた国際展示場として、平成の先の時代において我が国で最初にオープンする大規模展示場として、大いに期待される施設であります。
 このため、開業時に開催されるセレモニーや、最初に行われるイベント、いわゆるこけら落としは、展示会業界や県民から大いに注目を集めていると思います。やるからには世間の耳目を驚かせるぐらいのことをやってほしいものだと思っておりましたが、先日、大村知事から、開業の日を八月三十日とし、初日に式典を行い、続く八月三十一日、九月一日の二日間には、オープニングイベントとして、eスポーツを中心としたイベントを開催するとの発表がありました。
 eスポーツとは、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦を行うスポーツ競技のことであります。既に海外では、プロスポーツの一つとして発展しつつあり、昨年夏に開催されたジャカルタ・アジア大会でも公開競技として採用されております。
 最近の報道でも、eスポーツの国内市場が急速に拡大していることや、本年、茨城県で開催される国体において、文化プログラムとして競技の実施が決まるなど、eスポーツに関する話題が大きく取り上げられるようになっております。
 eスポーツイベントの成長性とも相まって、新しい施設のイメージを印象づけることとなりますので、愛知の魅力やアイチ・スカイ・エキスポのポテンシャルを大いに発信していただきたいと思います。
 そこでお尋ねをいたします。
 愛知県国際展示場、アイチ・スカイ・エキスポのオープニング行事をどのような催し物としていかれるのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、中部国際空港二本目滑走路の早期実現についてお伺いをいたします。
 昨年十二月議会の我が党の代表質問において、中部国際空港二本目の滑走路に向けた取り組みについて質問を行い、知事からは力強い御答弁をいただきました。また、本県議会といたしましても、中部国際空港二本目滑走路の建設促進についての意見書を採択したところでもあります。
 中部国際空港に関しては、その後もエアアジア・ジャパンの台北線就航を初め、新規就航や増便の明るいニュースが相次ぎましたが、私は同空港の航空ネットワークは今後も十分伸びる余地があると考えております。
 現在は中国便が充実しておりますが、欧州便は二路線、北米便は一路線と、まだまだ拡大の余地はあると思いますし、アジア路線もさらなる充実を期待するところであります。また、ことしの秋には、LCC向けの新しいターミナルもオープンをいたします。訪日外国人など旅客の増加への対応はもとより、我が国随一の産業経済力を誇る中部地域の玄関にふさわしい国際空港として、航空路線の充実、そして、何よりも二本目滑走路がぜひとも必要と考えます。
 また、知事がこれまで訴えてこられた日本一元気な愛知づくり、そして、具体の取り組みである国際展示場やジブリパーク等の施策の効果をより一層高めていくためにも、この地域の重要な基盤である中部国際空港の機能充実、二本目滑走路の早期実現は喫緊の課題であります。
 そこでお尋ねをいたします。
 中部国際空港二本目滑走路の早期実現に向けて、知事の決意をお伺いいたします。
 質問の第四は、安全・安心な暮らしの実現についてであります。
 初めに、豚コレラ対策についてお伺いをいたします。
 昨年九月に岐阜県の養豚場で、我が国では二十六年ぶりとなる豚コレラが発生して以来、野生イノシシにおける豚コレラの感染が広がっていました。
 本県においても、昨年十二月に犬山市で、本年一月には春日井市で豚コレラに感染した野生イノシシが確認される中、去る二月五日に豊田市の養豚場で豚コレラを疑う事例が発生をいたしました。国の検査の結果、二月六日に豚コレラであることが確定したことから、県は、国の防疫指針に基づき、豊田市の発生農場と田原市の関連農場の防疫方針を決定し、県職員はもとより、陸上自衛隊、国や地元自治体、関係団体等の三千六百人を超える方々の協力により、二月十二日に防疫措置を完了いたしました。
 しかしながら、翌日の十三日には田原市の関連農場から五キロメートルほど離れた養豚団地で、二例目の豚コレラが発生をいたしました。
 県においては、豚コレラの感染拡大を防ぐため、国の方針に基づき、団地内で飼養されている全ての豚を対象とする防疫方針を決定し、関係する農家の御理解を得て、防疫措置を進めました。この殺処分の規模は、豊田市の事例の二倍以上の一万七千頭という大規模なものでしたが、県は陸上自衛隊に災害派遣を要請し、合計で七千三百四十八名の方々の御尽力により、二月二十四日に防疫措置を完了いたしました。防疫措置に携わられた皆様方の御尽力に心から敬意をあらわしたいと思います。
 特に災害派遣要請に基づいて殺処分に御協力をいただいた自衛隊の皆さん、国や他県の獣医師の皆さん、さらには、家畜伝染病発生時の基本協定に基づいて埋却等に御協力をいただいた県農業土木研究会を初めとする民間事業者の皆さんには大変お世話になりました。これだけ大規模な頭数にもかかわらず、防疫措置を無事完了できたのは、皆さんのお力のおかげであります。また、動員の約半数を占める県職員の皆さんも、現地でなれない殺処分等に従事していただいており、今後もメンタル面のケアを初め、健康管理に十分配慮していただきたいと思います。
 こうした豚コレラの防疫措置が完了した一方で、殺処分を余儀なくされた養豚農家では、手塩にかけて育てた豚を失い、その経営基盤を失ってしまいました。また、発生農場から半径三キロメートル圏内の農場等が監視対象農場となり、豚の移動が制限されるなど、経済的にも大きな打撃を受けており、本県の養豚農家は大変な苦境に立たされております。
 そこでお尋ねをいたします。
 県は豚コレラ対策に今後どのように取り組んでいかれるのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、愛知県医療療育総合センターの役割についてお伺いをいたします。
 心身障害者コロニーは、心身の発達に障害のある方々の入所を基本とした総合的な障害者福祉施設として、昭和四十三年に春日井市内に開所されました。
 当時の桑原幹根知事が、愛知県文化会館や愛知県立芸術大学、愛知県がんセンター等の大きなプロジェクトを進める中、心身に各種の障害のある人々が人としてその生活を、それぞれの成長に応じて営むことができるよう、系統的、機能的に一貫した福祉対策を実施することを目的に、コロニーの建設に着手されました。
 医療、療育、教育、授産、職業訓練、研究等の施設が順次整備され、これらの施設の有機的な連携のもとに、各人の能力を開発して社会復帰を図るとの理念のもと、世界に誇るコロニーが完成をいたしました。
 以後、コロニーは、医療、福祉、教育等を提供できる理想的な受け皿として、障害のある方々やその御家族等のよりどころとなってまいりましたが、世界的なノーマライゼーションの理念の普及とともに、国における障害者施策が、大規模な施設への入所を基本とする施設福祉から、障害のある方々が地域で生活することを基本とする地域福祉へと大きく転換されました。
 そのため、本県では、平成十九年にコロニー再編計画を策定し、入所者の地域移行を計画的に進めながら、地域で生活する障害のある方々にとって、必要なときに専門的な医療、療育を受けられる拠点施設となるよう、コロニーの再編整備をすることとされました。
 しかしながら、重度の障害のある方々の受け入れ先となる重症心身障害児者施設等が地域に不足していたことから、大村知事は、平成二十六年四月に設置された障害者福祉減税基金を活用し、民間の社会福祉法人による施設整備を後押しされました。
 このように、入所者の受け入れ先を確保しつつ、丁寧に地域移行を図りながら再編整備を進めてこられたわけでありますが、今回の本館棟の完成に伴い、さきに開所したこばと棟及びリハビリセンター棟とともに、この三月に医療療育総合センターとして全面開所されることとなりました。コロニーの開所時の目的や理念は引き続き継承されていくことと思いますが、その上で、障害のある方々が地域で安心して生活できるよう、医療、療育の提供体制をさらに充実していくことが望まれます。
 そこでお尋ねをいたします。
 地域で生活する障害のある方々に対して、新たな医療療育総合センターではどのような役割を担い、また、どのような支援を進めていかれるのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、大規模災害に備えた社会資本の機能強化についてお伺いをいたします。
 昨年は、大阪北部地震、西日本豪雨、北海道胆振東部地震など、全国各地において大規模な自然災害が立て続けに発生し、改めて自然災害の脅威を思い知らされる一年でありました。西日本豪雨におきましては、大規模な土砂災害を引き起こした花崗岩地質の表層崩壊や、河川の合流部で浸水被害を拡大させたバックウオーター現象、北海道胆振東部地震においては、全道の二百九十五万世帯の停電、いわゆるブラックアウト等が発生しました。
 こうした一連の災害は、住民の生命、財産を危険にさらすとともに、重要インフラの機能に支障を来し、社会生活や経済活動に多大な影響を及ぼしました。また、リスク情報の切迫感が伝わらず、人的被害を拡大させる要因となったことも指摘をされております。
 こうした状況を受け、政府は、今後あらゆる災害に際して、重要インフラがその機能を維持できるよう、緊急点検を実施する方針を表明いたしました。
 昨年十二月には、点検結果を踏まえ、総事業費約七兆円となる三か年緊急対策が閣議決定され、今国会において第二次補正予算が成立したところであります。
 三か年緊急対策では、ハード対策として河川、砂防等については、大規模な浸水、土砂災害、地震、津波等による被害の防止や最小化に向けた施設設備に、道路、港湾等については、災害時の避難や救助、迅速な復旧に不可欠な交通ネットワークの確保に取り組むこととされております。
 また、ソフト対策では、洪水等のリスク情報の周知を徹底するなど、国民等の安全確保に資する体制を強化していくこととされております。
 今後は、これらの対策を積極的に活用しながら、各地域において強靱化の取り組みを進めていくことが求められております。
 こうした中、世界有数の自動車・航空宇宙産業を初めとする物づくり産業が集積し、我が国の経済を牽引する本県ではありますが、一方では、ゼロメートル地帯や河川流域の低平地と中山間地が多くを占めており、災害リスクの高い県土特性を有しております。多くの県民の生命と財産を守ることはもちろんのこと、サプライチェーンの寸断など社会経済に甚大な影響を及ぼす事態を何としでても回避しなければなりません。
 そこでお尋ねをいたします。
 大規模災害に備えた社会資本の機能強化についてどのように取り組んでいかれるのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、治安対策についてお伺いをいたします。
 昨年の犯罪情勢を見ますと、刑法犯認知件数は五万五千八十件と、前年に比べて一万四百三十一件の減少となり、ピークであった平成十五年の四分の一以下にまで減少しました。また、侵入盗の認知件数は四千八百五件と、前年に比べて二千四十五件の減少となり、十一年連続となっていた全国ワーストワンを返上することができました。
 このように犯罪は確実に減少していると言えますが、侵入盗のうち空き巣、忍び込み等の住宅対象侵入盗の認知件数は二千七百三十六件と全国ワースト一位であるほか、特殊詐欺についても被害額が昨年に比べて増加しており、本年も引き続き犯罪の抑止に向けた強力な取り組みが必要であります。
 また、暴力団情勢につきましては、山口組の分裂に起因する緊張状態がいまだ継続しているものと認識しております。万が一にも県民の皆様が暴力団の対立抗争事件に巻き込まれることのないよう、対策に万全を期すとともに、社会全体で暴力団を排除するための機運を醸成していく必要があります。
 交通事故情勢につきましては、昨年の交通事故死者数は百八十九人と、前年に比べて十一人減少し、六十八年ぶりに百人台にまで減少させることができましたが、残念ながら全国ワースト一位の返上には至りませんでした。本年も子供や高齢者といった交通弱者の保護を徹底するなど、交通事故の抑止に向けた各種対策を一層推進することが必要であります。
 このように、県民の皆様に強い不安感を与える住宅対象侵入盗や特殊詐欺等の犯罪を抑止し、社会をむしばむ暴力団を壊滅し、さらには、痛ましい交通事故を減少させ、安心して暮らせる社会を実現することは県民の皆様の切実な願いであります。
 そこでお尋ねをいたします。
 県民の安全・安心を確保するため、治安対策にどのように取り組んでいかれるのか、警察本部長の御所見をお伺いいたします。
 次に、大規模行事の警備についてお伺いをいたします。
 本年は、六月に第七十回全国植樹祭、九月から十月にラグビーワールドカップ二〇一九、十一月にはG20愛知・名古屋外務大臣会合と、本県において大規模行事が相次いで開催されます。
 全国植樹祭については、天皇、皇后両陛下の御臨場が恒例となっている三大行幸啓であり、本県での開催は、昭和五十四年の第三十回全国植樹祭以来、四十年ぶり二回目となります。天皇陛下への御即位後間がない御来県となることから注目を集める行事となり、多くの県民が両陛下を歓迎することが予想されます。
 また、ラグビーワールドカップ二〇一九は、豊田スタジアムで四試合が開催され、国内外から多くの観客が来場することが期待されております。
 さらに、G20愛知・名古屋外務大臣会合は、我が国が主催するサミットとしては史上最大規模であるG20大阪サミットに伴う関係閣僚会合の最後を締めくくる、世界から注目を集める会合であります。
 このような大規模行事に際しては、国際テロやサイバー攻撃等の違法行為の発生が懸念されるため、伊勢志摩サミットの開催当時には、行事の円滑な進行を確保するため、本県においても交通規制等が行われたと承知をしております。
 そこでお尋ねをいたします。
 大規模行事の警備を完遂するため、どのように取り組んでいかれるのか、警察本部長の御所見をお伺いいたします。
 最後の質問は、次代を担う人づくりについてであります。
 県立高校における愛知の産業社会を担う人づくりについてであります。
 全国に産業立県として知られる本県の物づくりの歴史は古く、千年以上の歴史がある瀬戸焼や、江戸時代から明治時代にかけて流通した三河木綿など、古くから物づくりの文化が根づいてきました。
 こうした物づくりの伝統は、近代以降、繊維産業における自動織機等の技術革新や輸出産業の拡大によって、現在の自動車産業や航空機産業への隆盛へとつながっております。
 現在、私たちの社会は技術革新やグローバル化が急速に進み、産業構造や雇用環境が大きく変化をしております。また、少子・高齢化の進展による労働人口の減少は産業界における人材不足を招いており、大変深刻な状況となっております。
 こうした中、本県の次代の産業社会を担う人材育成には、物づくりの伝統の確実な継承とともに、新たな時代に対応できる人づくりが求められております。物づくり愛知の伝統を継承するためには、若者たちに高度で専門的な知識、技術を身につけさせるとともに、高い倫理観や互いに切磋琢磨して技術を高めていこうとする向上心等を含めた人間力を育成していくことが不可欠であります。
 こうした意味で、高校生は新たなことを吸収する柔軟性と将来の可能性に富み、社会人、職業人としての生き方を自覚し始める時期であり、高校における産業教育の持つ意味は極めて大きいと言えます。
 大村知事は、さきの選挙における公約において、全ての人が輝く愛知を掲げ、さまざまな産業分野を担う人材の育成を目指す専門高校教育の充実を目指しておられます。
 そこでお尋ねをいたします。
 県立高校において、愛知の産業社会を担う人づくりをどのように進めていかれるのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 以上、自由民主党愛知県議員団を代表して、県政各般にわたるさまざまな課題について質問をしてまいりました。明快な御答弁を期待して、質問を終わります。(拍手)
    〔知事大村秀章君登壇〕

4 ◯知事(大村秀章君) 自由民主党愛知県議員団の伊藤勝人団長の質問にお答えをいたします。
 最初に、このたびの知事選挙におきまして、自由民主党愛知県議員団の皆様には力強い御支援をいただき、また、ただいま丁重なお祝いの言葉をいただきました。そして、これからもともに手を携え、力を合わせて進んでいく、全力で御支援をいただけるという心強いお言葉をいただきました。まことにありがとうございます。心から御礼を申し上げます。今後の県政運営につきましても、引き続きお力添えをいただきますように何とぞよろしくお願いを申し上げたいと存じます。
 それでは、質問にお答えを申し上げます。
 初めに、県政運営に臨む基本姿勢についてお尋ねをいただきました。
 私は、日本一元気な愛知をつくるという決意のもと、二期八年間、全力で県政運営に取り組んでまいりました。
 御質問いただきました伊藤勝人議員、自由民主党愛知県議員団初め、県議会の皆様、そして、県民の皆様の御理解と御協力をいただき、社会インフラの整備は順調に進み、日本一の産業力を強化し、雇用も三十万人増加することができました。その結果、愛知の経済総生産(GDP)は、八年前の二〇一〇年度から一七%伸びて四十兆円となり、大阪を抜いて全国二位となりました。
 また、教育、医療、福祉、女性の活躍、子供・子育て支援、高齢者・障害者福祉など、愛知を支える人づくりについても大きく前進をさせることができました。
 続く三期目の四年間は、さらにその勢いを加速して、ホップ、ステップ、ジャンプで大飛躍のアーチをかけ、日本一元気な愛知をつくり、日本の未来をつくってまいりたいと考えております。
 今まさに愛知では、リニア中央新幹線、産業首都、ジブリパークに象徴される日本の未来をつくる取り組みが動き出し、大きく飛躍のときを迎えております。時代の流れを着実に見通し、これらのプロジェクトをしっかりと前へと進めることで愛知の経済・産業力を強化し、若者、女性、高齢者、障害者の雇用、活躍につなげていく。そして、人づくりが進み、地域が元気になるという愛知の今のいい流れ、好循環をさらに前進させ、日本一元気な愛知、全ての人が輝く愛知、県民の皆様全てが豊かさと多様な文化、スポーツ、歴史を享受できる日本一住みやすい愛知を実現し、未来へ輝く進化する愛知をつくってまいります。
 世界も常に進化、発展をいたしております。世界は立ちどまりません。そうした世界の流れにあらがうことなく、その波をしっかりと乗りこなしていかなければなりません。
 アフリカに生まれた人類が進化しながら世界中に広がっていった旅路のように、これからも愛知がさらに進化、発展をしていく、まさに未来へのグレートジャーニーを、県民の皆様と手を携え、ともに歩んでいきたいと考えております。
 今後とも、現地・現物・現場主義を貫いて、常にアンテナを高くし、県民の皆様の声に耳を傾けながら、自由民主党愛知県議員団初め、県議会の皆様とも十二分に連携をして、全力で県政運営に取り組んでまいりますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。
 続いて、新しいあいちビジョンについてお答えをいたします。
 時代は今、デジタル化とグローバル化という大きなうねりの中にあり、本県が引き続き産業首都あいちとして我が国の発展をリードしていくためには、AI、IoTなどの技術革新や、百年に一度と言われる自動車産業を取り巻く変化、訪日外国人の急増といった社会経済情勢に的確に対応していくとともに、国連が掲げた世界共通の目標であるSDGsの理念も踏まえて、愛知の地域づくりに取り組んでいく必要があります。
 また、今後、少子・高齢化の進行に伴い、労働力が不足していくことが見込まれる中で、子供、若者、女性、高齢者、障害のある人、外国人など全ての人が活躍する社会をつくり、また、人生百年時代を見据えて、健康で安心して暮らしていける社会を実現していくことが重要と考えております。
 さらに、リニア中央新幹線について、二〇二七年度に東京─名古屋間が開業し、その後、大阪まで全線開業いたしますと、首都圏、中京圏、関西圏の三大都市圏が一体化した人口七千万人のスーパー・メガリージョンが誕生し、愛知はそのセンターとしての役割が期待されます。
 そのため、ジブリパーク、アジア競技大会といった国の内外から人を呼び込むプロジェクトを地域の活力につなげ、東京圏に負けない魅力ある大都市圏をつくっていくことが不可欠となります。
 そこで、新しいあいちビジョンについては、リニアの全線開業が想定される二〇四〇年ごろの社会経済を展望し、二〇三〇年までに取り組むべき重点政策の方向を示してまいりたいと考えております。
 来年度から検討をスタートし、有識者や市町村など幅広い意見を聞きながら課題や論点を整理した上で、二〇二〇年秋のビジョンの策定を目指してまいります。
 次は、県税収入の見通しについてのお尋ねであります。
 来年度の県税収入につきましては、各種経済指標や主要企業への聞き取り調査の結果などをもとに、税制改正の影響も考慮して積算したところであります。
 主要税目であります法人二税収入に大きな影響を及ぼします上場企業の本年三月期の業績予想は、米中貿易摩擦などを警戒し、慎重な見通しを立てている企業が多いことなどから、連結経常利益全体では前期をやや上回る水準にとどまっております。
 こうした企業収益を反映し、法人二税収入につきましては、本年度当初予算額に比べ百五十六億円の増収を見込んだところであります。
 一方、個人県民税につきまして、本年度から実施されました個人県民税所得割の名古屋市への税源移譲が平年度化することなどにより八十五億円の減収を見込んでおりますことから、県税全体では、本年度当初予算額から一%増となる一兆千八百十七億円を計上したところであります。
 今後、通商問題の動向や為替・株式相場の変動が輸出型企業の多い本県経済へ与える影響を注視しながら、県税収入の確保に向けて全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 続いて、今後の財政運営についてであります。
 本県では、リーマンショックによる未曽有の税収減を経験し、平成二十一年度に地方交付税の交付団体となって以降、多額の基金取り崩しを計上することで予算を編成しており、厳しい財政状況が継続しております。
 近年、県税収入はリーマンショック後の落ち込みから徐々に回復はしてきたものの、税収増に対応して地方交付税等が減少する仕組みであるため、一般財源の増加幅は限られております。
 一方、歳出では医療、介護等の扶助費の増加が続き、公債費も高どまり状態にあるため、平成三十一年度においても多額の基金の取り崩しに依存する予算編成を行わざるを得ませんでした。
 そのような中でも、今回の予算では、県債残高の縮減や基金残高の確保など、財政の健全化に向け、着実に歩みを進めることができたと考えております。
 この先、ますます都市部で進展するであろう高齢化に伴い、今後も扶助費の増加が避けられないことから、こうした厳しい状況は続くものと考えております。
 このため、引き続き歳入歳出全般にわたって行財政改革に全力で取り組み、限られた財源を真に必要な事務事業に投入する財政運営に努めてまいります。
 加えて、日本一元気な愛知を目指した幅広い施策により、経済、産業の活性化を進め、地域の雇用を維持、拡大し、税収の確保につなげることにより、健全で持続可能な財政基盤の確立に向けて取り組んでまいります。
 次に、行財政改革の取り組みについてお答えをいたします。
 しなやか県庁創造プランでは、愛知総合工科高等学校専攻科の公設民営化や、愛知県国際展示場のコンセッション方式による運営など、民間活力の活用に積極的に取り組んでまいりました。
 また、根源的問い直しを通じた事務事業の見直しを徹底するとともに、限られた人員の効果的な配置や、女性の管理職への積極的な登用などによる活躍促進に取り組んでおります。
 さらに、組織につきましては、全ての人が輝く日本一元気な愛知をつくるため、県政のあらゆる分野にわたる政策課題に迅速、着実に取り組むことができる簡素でわかりやすい体制へ本年四月に本庁組織を再編することとし、今議会に関係条例の改正を提案させていただいております。
 このように、しなやか県庁創造プランでは、量的な削減余地が狭まる中で、より一層効果的、効率的な行財政運営を実現するための取り組みを着実に進めることができました。
 一方で、ICTの進展や働き方改革の取り組みの広がりなどにより、今後、本県を取り巻く環境にさまざまな変化が生じることが見込まれます。再編後の組織の機能を最大限に発揮し、こうした環境変化に的確に対応しながら持続可能な行財政運営を行うためには、現地・現物・現場目線で政策課題を把握しつつ、引き続き行財政改革に取り組んでいく必要があると考えております。
 そこで、来年度中にAI、ロボティクスを活用した業務改革や働き方の見直し、さらなる民間活力の活用などを盛り込んだ次期行革大綱を策定し、しなやか県庁創造プランの計画期間終了後も、不断の行財政改革に全力で取り組んでまいります。
 次は、地球温暖化対策の推進についてのお尋ねであります。
 まず、県民の高い環境意識を生かし、家庭からの温室効果ガス排出量の一層の削減に向け、クールアンドウオームシェアへの参加や省エネ製品への転換など、各取り組みの効果を見える化し、賢い選択を促すあいちクールチョイス県民運動を市町村と一体となって加速してまいります。
 また、環境配慮住宅(ZEH)の普及に向けて、新たに断熱性能を高める外壁等を補助対象とするとともに、設置基数が全国一の住宅用太陽光発電施設において、余剰電力の固定価格買い取りがことし十一月から順次終了するため、この電力の自家利用を通じ排出量の削減を図る好機と捉え、蓄電池やEV等充給電設備の導入を強力に促進いたします。
 あわせて、本県独自の自動車税の課税免除の期限を二年間延長し、全国一のEV、PHV、FCVの普及を一層後押ししていきます。
 さらに、旅客・貨物運送事業者等へのEV等の導入補助では、最近の実態を踏まえ、割賦販売車両も対象とするなど利便性を向上いたします。
 また、排出量の削減効果が大きいEV、PHV、FCVのバスや、環境性能とともに、全ての人に移動しやすさをあわせ提供し、持続可能な開発目標(SDGs)の理念に合致するハイブリッドのユニバーサルデザインタクシーを追加し、運輸部門の削減につなげてまいります。
 加えて、厚い集積を有する産業・業務部門において、新たな地球温暖化対策計画書制度により、事業者のさらなる取り組みを促進するなど、本県の特性を生かした対策を積極的、総合的に進め、環境首都あいちとして低炭素社会への転換をしっかりとリードしてまいります。
 続いて、水素エネルギーを活用した社会づくりについてであります。
 水素エネルギーは環境問題、資源問題への対応とともに、産業競争力の強化にも重要であると認識しております。
 しかし、水素は現時点では化石燃料に比べ高価なことから、供給と利用のさらなる促進による水素の低価格化が必要であります。
 供給側では、安価な原料から製造された水素の輸入や、太陽光発電などを活用するCO2フリー水素の大量製造の実証実験が国家プロジェクトとして開始されたところであります。
 また、利用側としては、水素の大量消費のため、燃料電池車や水素発電等の普及促進が求められており、こうした観点から、本県は燃料電池車の普及に不可欠な水素ステーションの設置促進に取り組み、その数は現在整備中のものも含め、二十カ所で全国一であります。
 また、水素発電などについては、本県が主催する水素エネルギー社会形成研究会において、さまざまな視点で研究するとともに、知の拠点あいちでは水素製造・利用技術の開発も推進しております。あわせて、再生可能エネルギーなどから低炭素水素を製造、輸送、利用するサプライチェーンの普及拡大を図っております。
 これらの取り組みをさらに発展させ、産業や雇用を創出するとともに、県民の皆様が安心して暮らせる水素社会を実現してまいります。
 次に、愛知県国際展示場のオープニング行事についてお答えをいたします。
 ことしの八月三十日から三日間を予定するオープニング行事は、アイチ・スカイ・エキスポの名称と開業について、国内外の展示会等の主催者や県民の皆様に対し、広く発信することを目的としております。
 初日の式典には、国内外から来賓をお招きしてテープカット等を行い、二日目と三日目には、議員もお触れいただきましたように、一般の方向けのオープニングイベントとして、eスポーツを中心としたイベントを予定しております。
 このイベントの実行委員会には、私ども愛知県、そして、展示場運営事業者のほか、eスポーツ事業に多くの実績を有する株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシー、東海テレビ放送株式会社等が参画し、これまでに類を見ない大規模なイベント、日本国内では最大規模のイベントにすることを想定しております。
 また、多くの国から人が集まる国際的なイベントにするとともに、eスポーツとエンターテインメントを本格的に融合させた日本初のイベントとすることを考えております。
 さらに、今回のイベントの様子は、アマゾンドットコムが運営する世界最大規模の動画配信サービス、ツイッチにより世界中にライブ配信されることとなっておりまして、発信力の高いイベントになるものと考えております。
 このように国際色豊かで発信力にすぐれたeスポーツイベントの開催により、アイチ・スカイ・エキスポの知名度を高め、さまざまな催事の誘致につなげることで国際的な交流拠点としてまいります。
 続いて、中部国際空港二本目滑走路の早期実現についてであります。
 中部国際空港の二本目滑走路早期実現に向けては、三県一市、経済界、空港会社一丸となって取り組んでまいりました。
 特に需要拡大に向けましては、昨年十一月、国などに対して航空ネットワークの充実に向けた要望も行い、二月一日には中部空港に本社を置くエアアジア・ジャパン初の国際線として、台北便の就航が実現いたしました。そして、三月二十三日には、私が五年越しで働きかけてまいりましたガルーダ・インドネシア航空のジャカルタへの直行便が就航する予定でありまして、今年度の旅客数が過去最高の更新も視野に入るなど、着実に成果が出てきております。
 ことし秋には、空港の新ターミナルと国際展示場、アイチ・スカイ・エキスポがいよいよオープンし、また、ラグビーワールドカップ、技能五輪全国大会・全国アビリンピックなどの大規模なイベントも予定しております。二〇一九年は中部空港の需要拡大にさらなる弾みをつける好機でありまして、地域の関係者と手を携えて、エアポートセールス、利用促進活動により一層精力的に取り組んでまいります。
 二〇二七年度のリニア開業を見据えますと、ことしは二本目滑走路の実現に向けて道筋をつける正念場の年であります。地域で二本目滑走路の具体の絵姿の検討を加速するとともに、国に対しても積極的な取り組みを求めるなど、最大限の運動を展開していく所存であります。
 次は、豚コレラ対策についてお尋ねをいただきました。
 昨年九月に我が国で二十六年ぶりとなる豚コレラが岐阜県で発生して以来、県内の養豚農家に対しましては、養豚場に出入りする人や車両の消毒の徹底を初めとする飼養衛生管理基準の遵守徹底を図ってまいりました。
 こうした中で、本県で一例目となる豚コレラが豊田市で発生し、二例目が田原市で連続して発生したことは極めて深刻な事態と認識しております。
 豚コレラ発生後の県の対応は、議員がお触れになられたとおりでございますが、県職員はもとより自衛隊、国、地元自治体、民間事業者などの御協力により、防疫措置を完了いたしました。関係者に心から感謝御礼申し上げたいと存じます。
 なお、防疫業務に従事した県職員に対する身体面及びメンタル面の健康保持には、相談窓口を設けてしっかりと対応しております。
 次に、今後の豚コレラ対策でありますが、引き続き飼養衛生管理基準の遵守徹底を図るとともに、感染拡大を防止するため、発生農場等と交差汚染した可能性のある農場を監視対象農場として豚の移動を制限することに加え、消毒ポイントの設置や散水車による道路洗浄などの防疫対策に取り組み、豚コレラウイルスの封じ込めを図ってまいります。
 また、野生イノシシ対策につきましては、養豚場への侵入防止対策として、農場周辺への防護柵等の設置を支援するとともに、拡散防止対策として、岐阜県と連携しながら防疫ラインの設置と経口ワクチンの散布に取り組んでまいります。
 次に、養豚農家の経営再建についてでありますが、発生農場、関連農場及び豚の移動等が規制されている農場では経営の悪化が懸念されております。今議会の開会日、先週の二十五日には、こうした農家の皆様の経営再建に向けた緊急対策として、つなぎ融資を促進する議案を提出し、直ちに御議決をいただいたところであります。
 今後も農家支援策、防疫体制の強化、感染拡大防止対策など、さらに必要なことがあれば、その内容がまとまり次第、今議会に追加で予算案を提出することも検討してまいります。
 県といたしましては、全庁一丸となって、死力を尽くして豚コレラ対策に取り組み、本県の畜産をしっかりと守ってまいります。
 続いて、本年三月に全面開所を迎えました愛知県医療療育総合センターの役割についてお答えをいたします。
 心身障害者コロニーは、医療、福祉から教育まで幅広くサービスを提供する、入所を基本とする総合的な施設でありましたが、障害者福祉のあり方が施設福祉から地域福祉へと転換する中、民間法人の力をおかりし、地域で不足する重症心身障害児者施設等を整備しつつ、入所者一人一人に合わせた地域への移行を丁寧に行い、新しい医療療育総合センターとして開所することができました。関係された皆様方の御協力に心から感謝いたします。
 このセンターでは、地域の障害者施設や医療機関で対応困難な方々に、高度で専門的な医療、療育を提供するとともに、在宅で療養している方々を短期で受け入れるレスパイト入院等の受け入れ体制を強化し、御家族の負担を軽減してまいります。
 また、長期の入院療養を要した方々が在宅で生活できるよう、中央病院に在宅医療支援部を新たに設け、安心して地域の医療機関で受診できる環境づくりを進めるとともに、NICUに長期入院している方々を受け入れ、在宅移行につなげる後方支援病院としての役割も担ってまいります。
 新しい医療療育総合センターは、障害児者の医療、療育の拠点として、これまでコロニーが培ってきた経験等を継承し、障害のある方々が身近な地域で安心して生活していただけるよう、しっかりと取り組んでまいります。
 次に、大規模災害に備えた社会資本の機能強化についてであります。
 大規模災害時において県民の生命と財産を守るとともに、迅速な復旧・復興を果たし、中部圏の社会経済を確実に維持することは、国全体にとっても非常に重要な課題であると認識しております。
 これまでも、愛知県地域強靱化計画に基づき、地震対策、洪水・高潮対策及び土砂災害対策などハード対策、さらには、リスク情報の提供などソフト対策にも取り組み、大規模災害に備えて総合的な県土保全対策を推進してまいりました。
 今回、本県におきましても、災害時における重要インフラの機能維持に関する緊急点検を実施いたしました。これにより、ハード面では、河川における堆積土砂の掘削や樹木の伐採、停電時に海岸樋門等を操作するための非常用電源の確保、ソフト面では、住民みずからの避難行動につながる簡易型河川監視カメラの設置など、必要な対策を取りまとめたところであります。
 今後、国の第二次補正予算も活用し、これらの対策をスピード感を持って集中的に実施するとともに、愛知県地域強靱化計画に基づく取り組みを一層加速してまいります。引き続き、さまざまな大規模災害に備え、ハード、ソフト両面から社会資本の機能強化に全力で取り組んでまいります。
 私からの最後の答弁となりますが、県立高校における愛知の産業社会を担う人づくりについてであります。
 日本一の産業集積を誇る本県は、安定した雇用環境により平成三十年三月に県内の高校を卒業して就職した生徒数は約一万二千人、このうち県内企業等に就職した者の割合が実に九六・三%と、就職者数、そして県内就職率ともに全国一位であります。
 これは、本県の高校における職業教育が長年にわたり産業界のニーズに応える人材育成を着実に進めてきた成果でもあると考えております。
 現在、本県では、平成二十七年三月に策定した高等学校将来ビジョンに基づき、職業教育の充実を進めております。その一つが平成二十八年度開校の愛知総合工科高校であり、翌年度から全国で初めて公設民営化した同校の専攻科であります。
 来年度、この四月からでありますけれども、本県初の学科として航空産業科を小牧工業高校に、エネルギーシステム科とエネルギー化学科を名南工業高校に設置してまいります。また、そのさらに一年後の四月には、豊橋工業高校にロボット工学科を設置してまいりたいというふうに思っております。
 さらに、去る一月下旬に開催した愛知県産業教育審議会では、外部有識者や産業界などの方々から、ICTを活用したスマート農業や物づくり女子の育成に向けた取り組みなどを進め、今後の職業教育のあり方等についてさまざまな御提言をいただいたところであります。
 今後は、こうした提言も踏まえ、県立高校における職業教育のさらなる充実に努め、産業首都あいち、未来へ輝く進化する愛知の創造に向け、本県の産業社会を支える人づくりを推進してまいりたいと考えております。
 以上、御答弁申し上げました。

5 ◯警察本部長(加藤達也君) 治安対策についてお答えいたします。
 昨年は、防犯と検挙を両輪とした各種施策に取り組んだ結果、刑法犯認知件数を前年と比較して一五・九%減少させることができ、特に侵入盗の認知件数は、議員お示しのとおり十一年連続となっていた全国ワースト一位を返上することができました。
 しかしながら、住宅対象侵入盗の認知件数は依然として全国ワースト一位であり、また、特殊詐欺の被害額が前年と比較して増加するなど課題も残されておりますことから、犯罪の防止に向けた取り組みを一層強化し、被害が拡大する前に被疑者の早期検挙を図るなど、引き続き防犯と検挙の両面から犯罪抑止対策に取り組んでまいります。
 暴力団情勢につきましては、昨年七月に弘道会関係者による神戸山口組傘下組織幹部に対する刃物使用の傷害事件が発生するなど、依然として予断を許さない情勢にありますことから、各種法令を活用した取り締まりを徹底するとともに、資金的基盤の実態解明や、官民一体となった暴力団排除活動を強化し、暴力団の壊滅に取り組んでまいります。
 交通事故死者数は減少傾向を維持することができたものの、全国ワースト一位という厳しい結果となったことを受け、綿密な交通事故分析に基づき、交通指導取り締まりの強化、高齢者等の交通弱者に配意した道路交通環境の整備、歩行者保護を初めとした交通安全意識を高めるための広報啓発活動を推進するなど、効果的な交通死亡事故抑止対策を推進してまいります。
 本年も、各種施策を強力に推進し、安心して暮らせる安全な愛知の確立に向けて、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、大規模行事の警備を完遂するための県警察の取り組みについてお答えいたします。
 県警察といたしましては、大規模警備の完遂を本年の最重要課題の一つに掲げ、テロ等違法行為の未然防止、国内外要人の身辺の安全と関連行事の円滑な進行の確保、県民生活への影響を最小限にとどめる適切な交通対策の推進の三点に重点を置いて対策に取り組んでおります。
 初めに、テロ等違法行為の未然防止につきましては、地域住民の皆様や事業者等から不審情報がすぐにお知らせいただけるような協力関係を構築するとともに、関係機関と連携して、水際対策、爆発物原料対策、サイバー攻撃対策を推進する愛知県テロ対策パートナーシップ協議会を設立するなど、官民一体となった対策を推進しております。
 次に、国内外要人の身辺の安全と関連行事の円滑な進行の確保につきましては、幅広い情報収集と分析に基づく不法事案の未然防止や管理者対策など、いかなる事態が発生しても的確に対処できるよう、訓練等の事前準備を徹底してまいります。
 最後に、県民生活への影響を最小限にとどめる適切な交通対策の推進につきましては、国内外要人の車列等の安全かつ円滑な進行を確保するとともに、一般交通に対する影響を最小限にとどめるため、交通情報板や横断幕等を活用した交通規制に関する情報の提供等の効果的な広報を徹底して交通総量の抑制を図るなど、関係機関等と連携した適切な交通対策を推進してまいります。