◯二十五番(伊藤勝人君) 順次お尋ねをいたします。
 私は、この場にて三回にわたり、学力、体力、徳育、国語力について議論させていただきました。そして今、安倍内閣が国会の最重要課題法案と位置づけていた改正教育基本法が、昨年の暮れ、成立しました。この教育基本法改正の目的として、安倍首相は、新しい時代に合った理念を定めることだとして、公共の精神や道徳心を取り上げています。
 それを受けて、現在、中央教育審議会では、学習指導要領の見直しが行われており、十九年度中には新しい学習指導要領の内容が発表されると聞いております。
 中央教育審議会の経過報告によりますと、学校の果たす役割として、基礎、基本を徹底し、みずから学び、みずから考える力などを育成することにより、確かな学力とともに、豊かな人間性、たくましく生きるための健康や体力などを含めた生きる力の育成を進めることがますます重要であると述べられております。
 以前申し上げたことをなぞらえながらお尋ねしてまいりたいと思います。
 ここ近年、立て続けに日本の子供たちの深刻な学力低下の現状が報告されました。二〇〇三年におけるOECDの十五歳生徒の学習到達度調査では、二〇〇〇年調査で一位であった数学的リテラシーが六位に転落、科学的リテラシーは二位のままでしたが、読解力では八位から十四位まで順位を落とし、下げ幅は参加国中最大でありました。
 また、国際数学・理科教育動向調査の二〇〇三年度版では、前回四位であった中学二年の理科が六位、数学は五位のままですが、前回調査に引き続き、数学、理科もシンガポール、韓国、台湾、香港に負けています。
 OECDの数学リテラシーの調査では、韓国と香港に抜かれてしまいました。シンガポールと台湾は参加をしておりません。両調査とも中国も参加をしておりません。一九九九年当時の大学生の数学力調査では、中国に大きく負けていました。恐らく、数学、理科ともに、北朝鮮を除けば、アジアの最低レベルに転落をしています。
 英語力に関しても、ここ数年、TOEFLの平均点は、北朝鮮と並んで、東アジア最低レベルであることが明らかになっています。
 日本の子供が当面の、また、今後のライバルとなる東アジアのすべての国に負けているだけでなく、この問題は現在進行形の問題でもあります。
 PISAでも、二〇〇〇年から二〇〇三年の間に顕著な順位の低下がありましたが、TIMSS調査では、中学二年生の数学力は、一九八一年以降、九五年、九九年、二〇〇三年と、調査のたびに順位を落としています。
 さらに申し上げるならば、TIMSSの例えば中学二年の数学の調査では、台湾が横ばいであるのを除けば、シンガポール、韓国、香港は平均点を上げています。それなのに、日本は九点も点数を下げ、統計的な誤差とは言えない落ちざまであります。
 そして、読解力が相当に落ちている。現に国語力だけでなく、数学の問題の意味がよくつかめないという人も出ています。英語を勉強させる以前に日本語をしっかり勉強させるべきだという危機的状況にあると言えます。
 さらに、読解力や科学的リテラシーなど、ほとんどすべてでトップに位置しているフィンランドが世界で最も競争力の高い国とされていることでもあります。しかも、今回の調査を受けた子供が社会に出るころはさらに期待が持てるというこの調査を見る限り、フィンランドの天下は長く続いても、日本は既に韓国に学力で抜かれているわけであり、将来的には産業までも抜かれていく可能性が高いと考えられます。
 自分たちの子供がかわいそうだだけでなく、自分たちの住んでいる国が他国にばかにされたり、差別されたりしないためにも、勉強をさせ、学力を上げなければならないという時代が来ている、その折の改正教育基本法だと認識をしております。
 ありやとやした。三年前、私が取材をしておりますサッカーでの子供のあいさつでした。やり直し。ありがとうございましたでしょう。今は立派にできるようになりました。そして、小泉八雲が残してくれた隣人を思いやる心、日本人は世界で最もすばらしい、はるか昔、明治の話であります。
 日本の子供たちは、お金を目的にして勉強していたわけでなく、子供の時期に、勉強ができる人は偉い人というような価値観を上手に刷り込まれていたから、皆が勉強していたのではないのでしょうか。要するに、社会的尊敬の方がお金より価値があるという共通認識が社会にあったのであります。
 私たち大人が子供たちに教えなければならないのは価値観です。この国のことを思い、社会の役に立つ人間になって、周りの人から尊敬されることが一番価値のあることであり、そのためには一生懸命勉強しなければいけないということを教えるべきだと思います。それが学力向上の出発点であると思います。
 そして、人間は、ある一定レベル以上の高度な思考は自国語でないとできないそうです。小さなころからバイリンガルで育った人間以外は、どんなに外国語が上手でも高度な思考は自国語で行っています。したがって、英語教育を拡大する前に日本語教育を徹底しないと、高度な思考ができる子供たちが減ってしまいます。
 十年後の東京オリンピックの招致活動が始まりました。先般のマスコミ報道によりますと、特殊な種目を除いて、今の子供たちの体力では、そのとき、金はおろか銅メダルさえとれないのではないかとのセンセーショナルな記事でありました。
 外で遊ぶ子供をとんと見かけません。スポーツクラブや親の趣味で運動する子供たちだけが一定の体力をつけていると見るのが今日的と思えてなりません。健全な肉体に健全な精神が宿る。いつごろ使われた言葉なのかとふと思い起こすことがあります。
 以上申し上げ、教育基本法の改正に向けて、基礎、基本の学力を定着させることが大切なことであると考えますが、こうした子供たちの確かな学力の育成について、教育長の御所見を伺います。
 次に、子供たちに公共の道徳や規範意識をはぐくんでいくことは重要なことと考えますが、今後道徳教育をどのように進めていくお考えか、お伺いをいたします。
 次に、体力は子供たちが活力ある生活を支え、たくましく生きるために必要不可欠なものと考えますが、今後どのように取り組んでいかれるのか、お伺いをいたします。
 最後に、声を出して本を読ませたり、正しい日本語を話す指導をするなど、すべての教科の学習の基盤となる国語力の育成についてどのように取り組んでいかれるのか、教育長にお伺いをいたします。
 次に、本県の観光振興策についてお尋ねをいたします。
 二、三例を挙げます。先般、視察の折に、空港でありましたが、香港や台湾ツアーを企画している方とお話をする機会を得ました。北海道で二泊、東京で二泊のツアーが東南アジアでは人気があるんだそうであります。北海道はなるほどということを思いますが、東京で二泊、すなわち秋葉原であります。メイド・イン・ジャパンの日本の商品、電化製品やカメラ等々の買い物がセットになると人気があるのだそうであります。
 この地域には大須があります。アメ横があります。参考にしていただければと思います。
 そして、いま一つは、京都の西陣織の着物ショーへ参りました。その折に、開催をされているときのほとんどのお客さんが韓国であったり、台湾であったり、中国の方たちなんだそうであります。そして、奈良へ行きます。奈良のお寺さんも東南アジアの方たちでいっぱいでありました。大阪城へ行きました。日本語を話しているのはまさに私たちのグループだけでありまして、飛び交っている言葉はアジアの言葉でありました。そして、箱根へ行きました。これまた同じことであります。
 まさに今、アジアから多くの方々が日本に来ておられる。そのことを考えますと、この地域でそういう現象をなかなか見受けることがありません。これも一つヒントであります。
 いま一つ、先般、私の妻が、大阪市出身でありますけれども、お友達とたびたび旅行に出かけております。そのときに幹事を引き受けました。お父さん、このあたりでどこへ行ったらいいのでしょうという相談を持ちかけてくれました。そこで、大竹先生に相談をしました。そうしましたら、西浦を御紹介いただきました。西浦温泉。西浦温泉で一泊をします。三ケ根山へ行って、蒲郡市内でイチゴ狩りをしたのだそうでありました。大変に好評だったということを後から聞きました。
 そのときに、今申し上げましたように、東京あたりの方や関西圏の方がほとんどでありますので、西浦温泉を初めて知ったとか、西浦温泉、こんないいところなのに知らなかったという方たちがほとんどでありました。三ケ根山はだれも知らなかったんだそうであります。イチゴ狩りはみんな知っていたわけでありますけれども、そんな状況であったということであります。これも一つのヒントだということを申し上げて、以上を踏まえて、お伺いをいたします。
 国におきましては、観光振興を二十一世紀における日本の重要な施策の柱として位置づけ、昭和三十八年に制定した観光基本法を昨年十二月に全面改正し、観光立国推進基本法として、本年一月一日に施行したところであります。
 新法では、住んでよし、訪れてよしの国づくりを目指し、それぞれの地域が持つ特色を生かした魅力ある観光地づくりの取り組みを推進するとともに、それぞれの地域の伝統、文化などの魅力を内外に発信して、国際・国内観光を推進することとしております。
 観光産業は、旅行業を中心として、運輸業、宿泊業、飲食業等、幅広い産業に関連する非常にすそ野の広い総合産業であります。経済波及効果が非常に大きく、二十一世紀の我が国のリーディング産業として大いに期待されているところであります。
 ちなみに、国の平成十八年度観光白書によりますと、平成十六年度の国内旅行消費額は二十四兆五千億円、生産波及効果は五十五兆四千億円、これによる雇用効果は四百七十五万人で、総就業者の七・三%を占めております。
 観光が少子・高齢化時代における経済活性化の切り札であり、観光による交流人口の拡大が地域経済活性化の起爆剤であると期待されているゆえんであります。
 そこで、本県の観光を取り巻く状況を見てみますと、愛知県観光レクリエーション利用者統計では、観光レクリエーション施設利用者は、平成元年以降、一億一千万人から一億二千万人で推移をしてきましたが、平成十七年は一億六千六百二十一万人となり、前年と比較いたしますと約四千八百万人の大幅な増加となりました。
 この増加の主な要因は、愛知万博の入場者二千二百五万人と中部国際空港の見学者一千三十万人でありますが、それ以外の施設においても、全体で千五百万人の増加となっております。愛知万博の開催や中部国際空港の開港効果による県内各地のにぎわいが数字の上でも明確にあらわれております。
 また、愛知万博の開催は、一市町村一国フレンドシップ事業などによる草の根の交流を深めることができ、一時的とはいえ、この地域が日本で最も国際交流の進んだエリアとなったと言っても過言ではありません。
 さらに、国の内外から多くの訪問客をお迎えしたことで、愛知のおもてなしの心、機運が大きく盛り上がり、県民の皆様にも誇りと自信が芽生えたものと確信をいたしております。
 さて、本県が地域の総力を挙げて取り組んだ二大プロジェクトである愛知万博が閉幕して一年半、中部国際空港が開港して二年が経過をいたしました。二大プロジェクト後のこの地域の状況は、中部国際空港の活用による国の内外との交流拠点性の飛躍的な高まりとともに、東海環状自動車道の整備や平成十九年度末に予定されている東海北陸自動車道の全面開通など、国内交通アクセスの利便性がますます向上してまいります。
 さらに、名古屋駅前周辺におきまして、従来のJRセントラルタワーズに加え、トヨタ自動車の国際部門が東京から移転したミッドランドスクエアや名古屋ルーセントタワーの開業、スパイラルタワーズが来年二月に完成予定など、超高層ビルの相次ぐ開業などにより、国内外から多くのビジネス関係者や買い物客が集まる玄関口として、にぎわいと交流の促進が期待されるところであります。
 このように見てまいりますと、本県における観光面でのポテンシャルは確実に強化されているところでありますが、一方で、昨年三月、本県が策定した新しい政策の指針によりますと、本県におきましても、少子・高齢化の進展とともに二〇一五年をピークに人口減少過程に入ると予想されております。
 既に県内には、自動車産業を初めとして、国際競争力を有する産業が集積し、この地域を牽引している地域がある一方で、人口減少が急激に進み、地域社会の維持が困難になっている山間地域もあります。
 こうした中で、さらなる地域の発展を図っていくために、物づくり産業と並んで、観光を初めとしたサービス産業の発展による交流人口の拡大が不可欠であると確信をいたしております。
 二大プロジェクトの成果を一過性に終わらせることなく、また、団塊世代の大量退職時代において、充実した生活の豊かさを実感できる地域社会をつくるためにも、県内のそれぞれの地域が特色を生かした魅力ある観光地づくりの取り組みを推進することが重要であると考えているところであります。
 そこでお伺いをいたします。
 本県では、空港、万博の二大事業の成果と観光立国の推進など観光を取り巻く環境の変化を踏まえ、平成二十二年までの行動計画として、愛知観光チャレンジプランの策定を進めておられますが、国の内外からより多くの方々にお越しをいただき、愛知の魅力を知っていただくために、今後どのように観光振興に取り組んでいかれるのか、お伺いをいたします。
 次に、外国人観光客の誘致についてであります。
 海外からの観光客の誘致につきましては、さきに述べた観光立国推進基本法でも、国際観光の振興を柱の一つに掲げているところでありますが、国においては、既に二〇〇三年度から訪日外国人旅行者を二〇一〇年までに一千万人に倍増することを目的としたビジット・ジャパン・キャンペーンを展開しているところであります。
 この活動の展開により、訪日外国人旅行者数は、二〇〇三年の五百二十一万人から万博の開催された二〇〇五年は六百七十三万人、二〇〇六年は七百三十三万人と着実に目標の一千万人に向かって増加をしております。
 昨年の訪日外国人旅行者を国別に見てみますと、韓国が二百十一万七千人でトップ。続いて、台湾百三十万九千人、アメリカ八十一万六千人、中国八十一万一千人、香港三十五万二千人、イギリス二十一万六千人の順となっており、圧倒的にアジアからの訪問客であります。
 また、昨年からの増加率を見てみますと、中国が二四・三%増でトップ。続いて、シンガポール二三%、韓国二一・二%、香港一七・九%増の順で、二けたの増加率となったのはアジア地域のみであります。
 本県でも、さきの愛知万博におきましては、百万人を超える外国人の方々のお越しをいただき、国の目標に寄与するとともに、海外における愛知の知名度も大いに向上したところであります。
 新しい施策の指針においても、産業や文化を世界に発信する国際交流大都市圏づくりを基本課題とし、アジアを中心とした外国人観光客の誘致を図り、国と同じく二〇一〇年までに外国人来訪者数百万人を目指すとされております。
 そこでお伺いをいたします。
 本県は、物づくり産業の中心地域として、世界との交易、交流の拡大が最も重要であります。万博で高まったこの地域の知名度や交通インフラの整備と万博の成功によって培われた地域の自信を背景に、真に世界に開かれた国際交流拠点を強化していくためには外国人観光客の誘致促進が重要だと考えますが、今後どのように取り組んでいかれるのか、お伺いをし、質問といたします。(拍手)


◯教育長(伊藤敏雄君) 教育行政に関しまして、四点の御質問をいただきました。
 初めに、確かな学力の育成についてでございます。
 子供たちの確かな学力をはぐくむためには、子供たちが学校での授業に集中して取り組み、一人一人がわかる楽しさ、あるいはできる喜びを味わえることが大切であると考えております。
 教育委員会といたしましては、確かな学力を育成するためには教師の授業力が重要でありますことから、これまでの各種の研修に加えまして、本年度から授業名人活用推進事業やあいち授業塾推進事業を通して、教師の授業力を一層高め、指導方法の工夫改善を行っているところでございます。
 さらに、来年度から新たに、子供たちにとってより魅力的な授業を展開するために、高学年を対象とした小学校における教科担任制推進事業や教員志望の学生を活用して授業中に個別に指導や支援を行う学習チューター派遣事業を実施するなど、子供たちの基礎学力の向上を図ってまいりたいと考えております。
 なお、学力向上に関しましては、お示しのように、学習指導要領の改訂など、現在、中央教育審議会でも論議が進められておりますので、その動向も注視してまいりたいと考えております。
 次に、道徳教育についての御質問であります。
 子供たちの道徳性をはぐくむためには、学校と家庭及び地域との連携が不可欠でありますことから、これまで、地域の協力を得ながら心の教育推進活動を展開したり、道徳の時間の授業公開を進めるなど、道徳教育の充実に努めてきたところでございます。
 今回の教育基本法の改正により、家庭の責任や学校、家庭及び地域住民等の相互の連携、協力の必要性がより重視されたところでございまして、県といたしましては、こうした連携を一層深めるため、来年度からは特に規範意識の醸成に着目し、新たに学校の道徳教育を軸として、家庭や地域が一丸となって道徳教育を推進する地域とはぐくむモラル向上事業を展開していくことといたしております。
 今後、こうした取り組みを進める中で、子供たちの公共の精神や規範意識を培ってまいりたいと考えております。
 次に、体力の向上についての御質問であります。
 体力は、人が知性を磨き、知力を働かせて活動していく源でもありまして、生きる力の重要な要素となるものと思っております。
 本県におきましては、これまでも小学校から高等学校までの体力のすぐれた子供や体力づくりに熱心に取り組んでいる学校を顕彰する体力づくり推進事業等を通して、子供の体力向上を図ってきたところでございます。
 昨年九月に、国のスポーツ振興基本計画の見直しが行われ、子供の体力低下の問題は重要課題とし、子供の体力の低下傾向に歯どめをかけ、上昇傾向に転ずることを目指すという新たな政策目標が示されたところでございます。
 本県といたしましても、子供の体力低下の問題は重要な課題ととらえておりまして、これまでの取り組みをさらに充実させるとともに、来年度からは、中学校の運動部活動と総合型地域スポーツクラブ等と連携し、相互の人材や施設等を有効に活用する運動部活動活性化実践研究事業を実施するなど、学校内外のスポーツ環境を充実させ、子供の体力向上を図ってまいりたいと考えております。
 最後に、国語力の育成についての御質問でございます。
 最近の言葉遣いの乱れにつきましては、議員も御指摘のとおり、危惧するところでございます。世論調査におきましても、敬語の使い方に間違いが多くなっているという結果も出ております。
 現在、県内の多くの小中学校では、適切に話したり、聞いたりする言語力や語彙力を高めるために、さまざま工夫を凝らした音読やスピーチ集会などの取り組みが行われております。
 県におきましても、子供たちの国語力を高めるために、教員を対象にした教育課程フォーラムにおきまして、国語力の向上に向けた講演会を実施し、指導方法の改善、充実を図っております。
 また、県内の十校を国語力向上モデル事業の推進校に指定をいたしまして、話す、聞く、書く、読むことの確実な定着を図り、国語力を高める指導法の研究を進めているところでございまして、その成果の普及にも努めてまいりたいと存じております。
 また、読書も国語力を高める上で効果があると考えており、学校での読書活動を一層推進してまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、国語力はすべての教育活動ではぐくまれていくものと考えておりますので、国語の授業はもとより、他の教科や総合的な学習の時間の中でも、国語力向上のための取り組みに一層努めてまいりたいと考えております。


◯産業労働部長(平野洋君) 本県の観光振興に関するお尋ねでございます。
 愛知万博の開催によりまして、国の内外で本県の知名度が向上をいたしております。地元におきましても、おもてなし機運が大きく醸成されたというところでございます。加えて、中部国際空港の開港などによります交通の利便性、これが飛躍的に向上しておりまして、観光を通じた交流の拡大を図る環境が整っているというところであります。
 このため、本県では、この機を逃さずに積極的に観光の振興を図るために、専門家の皆様にもお集まりをいただきまして、本年度内に愛知観光チャレンジプランを策定することといたしているところであります。
 このプランは、今後、平成二十二年度、二〇一〇年度までの四年間で観光振興を図るために、地域の魅力の向上と交流の拡大、こういったことを目標に据えまして、第一に、産業観光や武将観光など本県を代表いたします観光ブランドの創造と発信。第二に、県内各地域の観光まちづくりを進めます観光地域の魅力の向上と推進体制の形成。第三に、二〇一〇年度までに来訪者数百万人を目指します外国人観光客の誘致促進。第四に、国際的な知名度の向上と交流の拡大のための国際的イベント、コンベンションの開催による交流の促進の四つを施策の柱といたしておりまして、魅力的な地域づくりとともに、広く国の内外からの誘客の促進を図ってまいりたいと考えているところでございます。
 中でも、観光ブランドの創造につきましては、本県が信長、秀吉、家康を初め、多くの戦国武将を輩出した土地でございまして、武将ゆかりの名所、旧跡、祭りなどが多く残されておりますことから、これら武将の足跡をめぐります武将観光を産業観光と並ぶ本県を代表する観光ブランドに育て上げるために、武家文化の象徴でございます名古屋城本丸御殿の復元に取り組んでおられます名古屋市などと協調、連携いたしまして、シンポジウムや観光展などを初めとしまして、各種事業を展開してまいります。
 また、魅力ある観光地域づくりを行うためには、まずは、地域の皆様がその地域の気づかれなかったような魅力の発掘とか磨き上げを行うことが最も大事であるということでございますので、NPOやボランティアなどの皆様と一緒になりまして、県下各地域で観光まちづくり推進会議を開催いたしまして、誇りと愛着を持っていただき、また、魅力的な情報発信をすることができるような観光地づくりを進めてまいります。
 次に、外国人観光客の誘致促進に向けた取り組みについてであります。
 先ほど申し上げましたとおり、愛知観光チャレンジプランでは、外国人観光客の誘致促進を柱の一つに据えまして、海外に向けた観光PRとか中部国際空港を活用しました誘致事業、ホスピタリティーの向上を目指します取り組みを進めてまいりたいと、かように考えているところであります。
 具体的には、観光における将来の巨大市場であります中国からの観光客誘致を積極的に進めるために、本県の上海産業情報センターに誘客アドバイザーを設置いたしまして、訪日旅行に関します現地のニーズの把握に努めるほか、中国全土に向けました観光情報の提供とか旅行業者からの相談への対応を実施しまして、着実な成果に結びつけてまいりたいと、かように考えております。
 また、外国人観光客は、広い範囲を周遊して旅行することがございます。東海四県とか中部九県で外国人観光客誘致に向けました協議会を設置しておりまして、広域的な連携のもとに、自然、歴史、文化、産業などを生かしたさまざまな観光ルートを設定いたしまして、PRを進めますとともに、海外の旅行業者、観光ジャーナリストの招聘、あるいは海外で開催される観光展示会への出展などを実施してまいります。
 一方、言葉とか生活習慣の違いから、外国人観光客の受け入れに抵抗感を持つ宿泊施設がまだまだ少なくないという現状がございます。こういったことから、県内の宿泊業者、観光関連事業者等を対象にしました外国人観光客受け入れセミナーを開催するなど、外国人観光客の受け入れ態勢を向上させていきたいと、かように考えております。
 また、観光以外の目的で来訪されますビジネス客を対象に、生産現場とか関連する分野の博物館の視察などを組み込みました観光プログラムの開発を旅行業界と連携して進めまして、ビジネス客の観光客化も重視してまいりたいと、かように考えております。
 以上です。